スポーツをされる方必見!!突然襲われる膝のケガに注意

こんにちは、沼です!

近年、スポーツは盛んになり、種目も増えてきてます。
そして、世界でも活躍する選手がメディアに取り上げられ認知度が上がってきています。
そんなスポーツ人口が増加することは、ケガをする確率も上がってくると考えられます。
今回はスポーツをしていればなるかもしれない膝のケガについてご紹介したいと思います。

<膝のスポーツ外傷・障害>

主に

◯膝関節靭帯損傷(ACL、PCL、MCL)

◯半月板損傷

◯オスグッド病

◯ジャンパー膝(膝蓋腱炎、膝蓋靭帯炎)

◯ランナー膝(腸脛靭帯炎)

などが上げられます。

ここでひとつ疑問に思うことは外傷と障害という言葉。一見同じような意味とニュアンスから考えられますが、全く違います。分類が変わることで同じ部分が痛いとしても治療やリハビリの仕方が変わってきます。
まずはこの2つ(外傷と障害)についてからお話します。

<スポーツ外傷とは?>

スポーツ中、プレーヤーとの衝突や転倒などで急激な力が加わり、靭帯・半月板・関節軟骨などの膝の関節を作る重要な組織が損傷することを言います。
全般には、骨折、脱臼、捻挫、打撲、軟部組織損傷(肉離れ・靭帯損傷など)のケガのことを指します。

<スポーツ障害とは?>

上記とは違い、ある特定の場所に繰り返しストレスが加わることを言います。
練習中に多く、原因は過度の練習(オーバーユース)による使いすぎや正しいフォームの未習得などが挙げられ、もっと掘り下げていけば体力、筋力不足や柔軟性の低下による場合が多いです。

外傷と障害の違いを理解した上で、上記の疾患を当てはめると
◯外傷:膝関節靭帯損傷(ACL、PCL、MCL)、半月板損傷、、、
◯障害:オスグッド病、ジャンパー膝、ランナー膝、、、
になります。

○膝前十字靭帯(ACL)損傷

膝前十字靭帯は膝の関節内にある靭帯のことでスポーツ活動中では、急激なストップ、ジャンプなどで損傷されやすく、コンタクトスポーツなどでの膝への強い接触によっても損傷します。

損傷すると「ガクッとした」「プチッと音がした」などを訴えることもあります。

受傷直後は、腫れや痛みを伴わないこともあるが、時間と共に膝周辺の腫れや痛みが現れてきます。関節の腫れによって可動域が制限され、歩行ができないことも多々見られます。

スポーツ復帰には手術を行うことが多いですが、しっかりと治療、リハビリを行わなければスポーツ活動中に膝に力が入らなかったする「膝崩れ」や不安定性を残してしまいスポーツ復帰に時間が掛かります。

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膝後十字靭帯(PCL)損傷

膝後十字靭帯とは、前十字靭帯と同じ関節内にある靭帯のことをいいます。

受傷機転はフットボールや柔道などのコンタクトスポーツで生じることがほとんどで、膝を曲げた状態で膝前面を打撲するような動作で損傷することが多いです。

受傷直後は、膝前面を打撲した後と思われる擦り傷がある場合もあります。また、膝の関節は腫れ、関節の可動域は制限され、痛みのため歩行できないこともあるが、経過と共に歩行できるようになります。

膝後十字靭帯損傷の場合は、膝前十字靭帯損傷と違い膝崩れを繰り返すことは少なく、無症状の場合もあります

膝前十字靭帯損傷の場合は競技復帰のために手術することが多いのですが、膝の不安定感を訴えることが少ないため、手術ではなく、関節可動域訓練、筋力増強、動作訓練が主になってきます。

中には、手術を必要とする場合もありますので注意してください。

また、PCL損傷は、半月板、関節軟骨、他の靭帯なども一緒に損傷している場合もあり、スポーツ復帰に支障をきたすこともあります。

膝内側側副靭帯(MCL)損傷

膝内側側副靭帯(MCL)は、膝関節の内側にある靭帯で膝関節を支えている重要な靭帯の1つです。

受傷の仕方は、膝に大きな外からのストレスやジャンプの着地、ターンなどの動作で起こることか多いです。

基本的には、ACLやPCLと同様に、可動域訓練、膝周りの筋力回復、安定性の獲得などを行っていきます。

MCL損傷が多いスポーツは、ラグビー、アメフト、柔道などのコンタクトスポーツです。

また、MCLに負担のかかる膝が内に入る(knee-in)動作があり、この動作をしないようにリハビリで再教育することが重要になります。

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膝半月板損傷

半月板は、膝の関節内にあり、衝撃の吸収、膝の安定性などクッションの様な働きをする組織です。

単独で半月板が損傷することも多いのですが、先ほど紹介したACL、PCL、MCLなどの靭帯損傷と同時に損傷してしまうこともあります。

また、中高年の競技者では、加齢による半月板の変性があり、小さい外傷でも損傷しやすくなります。

主な症状は、膝の関節の痛み、関節可動域の制限、腫れなどがあり、膝を完全に伸ばせなくなることもあります。

早期治療、リハビリを行わないと関節可動域制限が残ってしまうことがあります。

リハビリでは、関節可動域訓練、筋力強化、特に大腿四頭筋を中心とした太もも周りの強化などを行っていきます。

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オスグッド病

オスグッド病は11〜13歳の発育期の男子に多くみられる障害です。

太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)によって、お皿の下の付着部が繰り返し引っ張られることによって、成長段階の軟骨に負担がかかり、剥がれ、修復を繰り返し炎症を起こすものと考えられています。

膝のお皿の下の痛み、腫れ、圧痛が主な症状です。

また、運動によって痛みは増悪します。

オスグッドは、成長段階に起きる成長痛なので成長と共に痛みは低下しますが、太もも周りの筋肉のストレッチなどが重要になってきます。

ジャンパー膝(膝蓋腱炎)

ジャンパー膝は、膝蓋腱炎、膝蓋靭帯炎などと呼ばれます。

太もも前の筋肉(大腿四頭筋)をはじめとする筋肉によって、お皿の下が繰り返し引っ張られることによる組織の小さい損傷の繰り返しと考えられています。

主な症状は、膝のお皿の下の痛み、運動中、運動後の膝のお皿の下の痛み、中には腫れを伴うものもあります。

発症しやすいスポーツは、バレーボールのようなジャンプ系スポーツ、急激なストップ、方向転換を行うバスケット、サッカーなどのスポーツに多いです。

最初は運動後の痛みが多いですが、早期治療、リハビリを行わないと痛みによって運動が困難になり、日常でも痛みを伴ってきます。

リハビリでは、主に股関節周りの柔軟性や筋力の強化を行っていきます。

ランナー膝

ランナー膝はランニングによる膝関節周辺のスポーツ障害の総称で、さまざまな病態が含まれます。

“ランナー膝”は、ランニングによる膝障害の代表です。

大腿骨といわれる太ももの骨の外側に位置する靭帯「腸脛靭帯」に炎症が起こるもののことをいいます。

腸脛靭帯は太ももの外側を下降し、膝につく固い結合組織性の被膜で、股関節や膝の運動を制御する役割があり、膝が内側に入ったり、つま先が内側を向くのを防いでくれる組織です。

股関節周りの筋肉の柔軟性の低下や走る時のアライメントが崩れて、膝の外側に疼痛・熱感・運動時痛・運動制限が症状として現れ、悪化すると日常生活でも支障が起こり、膝の曲げ伸ばしや何もしていないのに痛くなる(安静時痛)もみられてきます。

負担を軽減していくのに股関節周りの柔軟性の向上やアライメントの調整などを行っていきます。

《当院の施術の流れ》

当院の膝の施術は、最初問診を行い、何故痛めたのか?原因を探し、どこが痛いのか・どのような動作をしたら痛いのか・病態を把握するため、必要な検査・可能な範囲で動きの評価を行い、そこでストレスとなっている原因を見つけ根本的な施術を行います。

急性期は固定・アイシングや「最新の物理療法機器」による電気治療を行いますが、骨・靭帯などに異常が考えられる場合は、提携先の整形外科の先生にご紹介を行い、診断をして頂いてから施術を行っていきます。

痛みを取るだけでは競技復帰したとしても痛みが再発するリスクが高く、根本的に治ったとは言い切れません。ケガをする前のストレスとなる原因の改善しなければいけません。

そのようなことにならないためにも、当院では「関節可動域の改善」「柔軟性の向上」「筋力の強化」や実際にされているスポーツで正しいフォームに必要な動作の習得してもらい、競技復帰へと繋げていきます。

お困りの方は、お気軽にご相談してくださいね。

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監修 柔道整復師・鍼灸師・あんまマッサージ指圧師 原田彰

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