投球障害

投球障害(野球肩・野球肘)なぜおこるのか?

肩や肘の障害につながる機能障害

最も肩や肘の障害に直結するのが肩甲帯の機能障害です。具体的には肩甲骨周囲にある筋肉の硬さや弱さのために、投球動作中に肩甲骨が適切な位置に動くことができなかったり、上肢を支えるだけの安定性がなくなっている状態です。
ボールへ与える力の半分は上肢と肩から与えられますが、残りの半分は下肢筋力と体幹回旋力から生み出され、肩甲骨を介して上肢へ伝えられます。この力の伝達は肩甲骨がうまく機能しなくなると、下肢と体幹で生み出された大きな力が効率よくボールに伝わらないだけではなく、肩や肘に無理なストレスをかけてしまい障害を起こします。

次に問題になるのが股関節の機能障害です。股関節が硬くなったり安定性が低下すると、軸足で上手く立てなくなり、バランスを崩したりフォームが乱れたりします。また、ステップ足が乱れたり体が開きやすくなります。この結果、上半身と下半身の運動連鎖が乱れ肩や肘に負荷がかかることになります。

体幹の機能も重要です。胸腰椎の柔軟性が低下していると肩甲骨の動きも低下します。パフォーマンスの高い選手は、投球時に背中がきれいにしなっていることからも体幹の柔軟性や筋力の重要性がわかります。

機能障害と投球フォーム

悪い投球フォームの代表として「肘下がり」や「体の開きが早い」などがあります。

肩と肘の良いフォームは基本的に右投げの場合(左肩—右肩—右肘)左投げの場合(右肩—左肩—左肘)のラインが一直線になるような使い方をすれ ば肩や肘に負担が少なくなります。

機能障害の原因

これらの機能障害の原因は投球動作自体にあります。
はじめに説明しましたが、ボールを投げる度に肩には過度な負荷がかかります。(約100kg)また、ボールが手を離れた直後には、肩甲骨周囲の筋肉に強い遠心性収縮(筋肉が伸ばされながら収縮すること)が起こります。筋肉に負担がかかりやすく微少な損傷を引き起こすとされています。

これらの負荷や微少な損傷の繰り返しによって、肩甲骨周囲の筋肉を中心に過緊張や短縮、筋萎縮などが生じ機能障害が生じることになるのです。
特に、体が発達段階にある青少年ではこの反応が顕著です。

この機能障害を防ぐには、日常の練習でのウォーミングアップやクールダウンなどのメンテナンス、練習以外での筋力強化や柔軟性アップなどのコンディショニング、投げすぎなどのオーバーユース防止、スキル向上などが重要になってきます。しかし、投球動作の危険性を意識して機能障害の予防をしている選手や指導者はわずかだと思います。

その結果、肩甲帯や股関節などの機能低下に気がつかないままスポーツ活動を続けてしまい、肩や肘に障害が起きてしまうのです。そのような事が無い様に私たちは野球少年・高校球児・社会人・プロ野球選手に肩・肘の強化やコンディショニングなどを指導させて頂いています。

投球障害でお困りの方へ

野球肘・野球肩(投球障害)

こんなお悩みの方に・・・

ボールを投げる瞬間に痛みを感じる

ボールをリリースした直後に痛みを感じる

野球の練習後に痛みを感じる

肘、肩に違和感・痛みを感じる

練習や試合で怪我をしやすい

当院には、肘の痛みや肩の痛み、投球フォームについての悩みなど、様々な野球に関する悩みを持たれている方が来院されます。
プロ野球選手のトレーナーも行う専門化が、野球に関わる痛みやお悩みを治療・アドバイスさせて頂きます。
当院での治療は、痛みを取るだけの対処療法ではなく、プロの現場で実際に行われている手法を用いて根本原因からアプローチさせて頂いております。

投球障害でお困りの方へ

投球障害(野球肘・野球肩)とは・・・?

「投球障害」とは、「野球肘」や「野球肩」と言われるような、ボールを投げることにより起きる障害のことです。

野球肘・野球肩は、野球をする中で悪いフォームでの投球や、過度の投球、コンディショニング不足によって、肘や肩に負担がかかることによって起こります。

悪いフォームは、投げている自分自身では気づきにくいのですが、間違った指導方法や、我流の投球フォームが身についてしまったことで、知らず知らずのうちに負担が蓄積されているケースが多いです。

もし肘や肩を痛めてしまった場合は、痛みが強くなる前に早めに原因から解決していく必要があります。

投球障害でお困りの方へ

投球障害(野球肘・野球肩)の治療方法

1.問診・動作テスト(スペシャルテスト)

痛めている箇所と原因を把握します。シャドーピッチング等で、投球時のフォームチェックを行うこともあります。

2.治療

患部の治療によって、炎症などの痛みを取り除きます。
(プロ野球選手にも使用される最新の治療器エレサスと、手技を組み合わせた野球肘・野球肩専門の治療になります。)

3.動作改善、原因予防

痛めている箇所だけではなく、原因部分に対してのアプローチや、投球フォームのアドバイスなど痛みが出ない状態作りをしていきます。

4.再発防止と強化

再発予防のためには、投球フォームの改善以外にも、筋力バランスや、痛みやすい関節・靭帯の状態を改善する必要があります。そういった関節や筋肉のバランスを調整したり、必要な箇所の筋力UPをアドバイスさせて頂きます。

5.スローイングプログラム

痛みが改善した後も、その後すぐにいつもの練習に戻ると再発してしまう可能性があります。当院では、治療終了後も安全に練習や試合に戻れるように、オリジナルのスローイングプログラムを作成させて頂いています。

投球障害ブログ

代表取締役 長島 裕二

代表取締役 長島 裕二

代表経歴

  • 日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
    鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師
  • 阪神タイガーストレーナー(1982〜1998)
  • 関目病院リハビリテーション科(1999〜2002)
  • N.Y.メッツ新庄剛志選手治療のため渡米(2001)
  • 立命館大学硬式野球部(2001)
  • A.T.長島治療院開院(2002)
  • 株式会社A.T.NAGASHIMA設立(2003)
  • 日本プロ野球トレーナーOB協会副会長就任
  • 履正社医療スポーツ専門学校 非常勤講師(2007〜)
  • (株)コンディショニング・プロデュース・ジャパン代表取締役就任(2008)